社長勘定

usami 

2009年03月24日 17:00

ある会社で突然、利益率が大幅にダウン

これは、異常値である!

私は、大騒ぎです。

安売りをしているの? 
在庫がなくなっているの? 
計算ミス? システムエラー?

いくつかの要因が考えられますが

ここで、社長が言いました。

「原因をつきとめるまで、自分がマイナス分を補てんしたい」

と。


社長の気持ちはよくわかりますが・・

ここで、仮に正常な数値に損益を合わせるとして、差額分を経理処理するとしたら

社長への貸付金ということになってしまいます。

会社のお金が足りなくなったら、
中小零細企業では社長の個人的お金を会社に貸します。
(社長借入金)

よく目にするものです。

でも、逆に社長貸付金だったら?

これは、使途不明金だったり、社長の個人的な支出を会社がしているということ。

税務的には、社長が会社に利息をちゃんと払えば問題ないと言われています。

が、実際は、決算の見た目は、よくありません。(第三者に見せる場合)

特に金融機関側から見たら、会社のお金を社長が使っているように見える

わけであります。

(いろいろな諸事情はありますが、結果的にそういうことになります)

それに、貸付金は資産科目であるけれども
資産と言えるものでは・・・ない。。。

逆に役員借入金は、あまり問題ないように見えます

が、これも、たとえば社長の収入が少ない(きちんと申告していない)場合は

どこからお金をもってきた?と出所を聞かれることもあります。

それから、社長の借入金が残ったまま

社長が万が一、亡くなってしまった場合、それは社長個人の相続財産となってしまうのです。

(会社の業績が悪くて、返済される見込みがない場合は除かれる場合もある)

今すぐに、返してもらえないお金でも
相続では、資産と評価されてしまうという。。

遺族の方からすると・・・ どうなのでしょう
悲しみと、相続税の負担とダブルのショックです。

※相続税が発生するくらい財産があったら、+で課税されるという意味です

役員借入金・貸付金には、注意しなければいけません。

利益率が悪くなった原因を早くつきとめて

貸付金にも、損失にもならないようにしなければ
であります。




関連記事